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税務調査で経費が否認されたらどうなる?Blog

そろそろ確定申告の時期が近づいてきましたね。

私はちょうど経費を集計して、今年の所得の見込み額を計算していたところです。

 

私自身は税理士にも関わらず、経費の集計が苦手、、、というより嫌いでして、領収書を半年分くらい溜め込んでしまってます。
その溜めた領収書をこれは個人の経費、法人の経費などと分けていきます。

 

この経費の集計の際、いわゆるグレーゾーンの経費も出てくると思います。
今回はこのグレーゾーンの経費について、後々の税務調査で否認された場合にどうなるのか?について記載していきます。

 

経費はグレーゾーンが多い

 

経費はホワイトなものもあればブラックなものもあります。
これらは誰の目から見てもOK、NGがはっきりしているので問題にはなりません。

 

論点となるのはグレーゾーンの経費です。

 

グレーゾーンの経費とは例えば、

・友人との飲食代(不動産投資の話もしたけど、プライベートの飲食とも言える?)
・携帯代等の通信費(不動産投資でも使っているが?)
・旅行の費用(物件の視察もしたけど、観光もしたな、、、)

だったりです。

 

要するに私用で使ったお金か事業で使ったお金かの判断が難しいものです。
税務は白黒はっきりとわかれるものと思っている人も多いのですが、
このグレーゾーンの経費は案外多いものです。

 

そして事業に関連している支出ならば、グレーゾーンの経費を計上すること自体は全く問題ありません。
但し、グレーゾーンである以上、否認されるリスクは常に付きまといます。

 

このリスクを最小化するために下記の記事で経費が認められるようにするためのコツについても記載しています。

え?こんなのも経費に?不動産投資の経費の実例公開!!

 

税務調査で否認されたらどうなる?

 

では税務調査で経費が否認された場合にどのようなことが起こるのか?
答えは以下の税金の納付が必要となります。

一つずつ見ていきましょう。

 

①本税
例えば経費が100否認されると、その分100の利益が発生します。
この利益に対しては当然、税金が課され、100×税率分の本税の納税が発生します。

 

この税率は法人は利益の額に応じて23% or 33%の納税となります。

 

個人はその人の所得によって税率にかなりの違いがあり、以下の通りとなります。
(別途所得税に対しては復興特別所得税2.1%が発生しますが、少額なので省略します)

 

課税所得の計算の詳細は下記に記載してますので、よろしければご参照下さい。

これをするだけで人生の出費が〇割減る!?経費を使うということの意味

 

日本人の平均年収等を考慮すると税率のボリュームゾーンは20%前後となりそうです。
もちろん所得が高ければ最大で55%となります。

 

②過少申告加算税
これは上記で計算した本税×10%が課されます。
(本税の金額が50万以上等の高額になると15%になります)

 

③延滞税
納税が遅れたことによる利息のようなもので、本税に対して以下の年率で課税されます。

 

・納付期限の翌日から2ヶ月    年2.6%
・納付期限の翌日から2ヶ月以後  年8.9%

  ※平成30年~令和2年の経費が否認された場合の利率です。

 

なお、延滞税は課税されるとしても基本的に1年分のみです。
例えば3年前の経費を否認されたとしても、延滞税は1年分のみ納付すればOKとなります。

 

④重加算税(悪質な場合)
これは悪質な場合のみに課されるもので、本税×35%となります。
なお、重加算税が課税される場合は、過少申告加算税は課税されません。

 

悪質な場合とは、調査の際に不都合な書類を隠したり、嘘をついたりした場合です。
グレーゾーンの経費を計上しているだけで、すぐさま重加算税が課されることはありませんので安心して下さい。

 

①の本税は本来納めるべきもののため、納税はやむを得ないです。
悪質なものではなく、経費計上に対する認識の相違ならば、②+③がいわゆる罰金的な意味合いで納付が必要になります。

 

色々条件によって異なりますが、二つ合わせて大体20%前後です。
つまり、グレーゾーンの経費を否認された場合は、追加的に納める税金が20%増しになると認識しておけば良いと思います。

 

まとめ

 

以上を踏まえると、以下のようなイメージですね。

 

・経費が認められた場合・・・本税の納付が必要なくなる

・経費が否認された場合・・・納める本税が20%増しになる

 

繰り返しになりますが、事業に関連している支出ならば、グレーゾーンの経費を計上すること自体は全く問題ありません。
但し、税務調査で否認される可能性があるので、上記のリスクをしっかり認識するようにしましょう!!

 

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